十月十日、わが子のように大事に育て愛する中島みゆきソング集。2001年4月にリリースされた、ニューミュージック界の女王・中島みゆきのアルバム。前向きに生きたいと願う「あした天気になれ」、孤独ながらしあわせを望む「ひとり上手」、日常生活にすんなり入り込む「バス通り」他、全9曲を収録。 (C)RS
あらかじめ絶望している世代感、それも女性におけるどうしようもない哀しさを描いていた80~84年ごろの中島みゆき。その中でも80年の『生きていてもいいですか』の次のアルバムであり、この後にはその時期の集大成の1曲と言える「悪女」を含むアルバム『寒水魚』をリリース。そして肝心の本アルバムは、強烈な恨み節や、怨念をあからさまに表現するでもなく、淡々と削ぎ落とされたサウンドで描出しているあたり、逆に、誰にも言えない、だからこそ深まる自問自答がトグロを巻く。ちょっとした人生訓というには重い「あした天気になれ」や、ここまで本音を吐露しながらシングル・ヒットした「ひとり上手」、残酷なまでにリアルな「友情」など全9曲。(石角友香)
ディスク:1
1. あした天気になれ
2. あなたが海を見ているうちに
3. あわせ鏡
4. ひとり上手
5. 雪
6. バス通り
7. 友情
8. 成人世代
9. 夜曲